2007年1月1日月曜日

新春に。反応しないという自己防衛法 2007.1.X

というわけで僕は2007年の新春から、訳の分からない事件、には
反応しない事にしたのであります。
両親を殺してから家に放火してみたり、包丁で人を刺して
車で逃走した挙句田んぼに落ちて行ったり、傘の先でデパートの
店員の眼球を突然突いたり、姉を殺してから死体を切断して
部屋に隠していたり……母親が娘の幼稚園の友達を殺したり、
といった、訳の分からない事件、には本年から極力反応しない事に
したのであります。
こうして、訳の分からない事件、を並べていくと、その深刻さが霧消して
パロディ小説が出来上がりそうに思えてくるから不思議です。

一つ一つの事件の背景には、一応それぞれドラマがあって
考察すべき事もあるのでしょうが、いちいちそれらに反応してたら
身が持ちそうにないし、こちらが精神的にヤラれてしまいそうです。
というか既にヤラれていて、昨年は時折、ヒドいウツ状態に
陥っていました。
というわけで僕は、2007年の新春を機に、訳の分からない事件、に
反応する事を止める事にしたのであります。
なんだか禁煙宣言みたいですね。

以前、作家の村上龍さんも似たような事を述べられていましたが
現在の日本社会では、訳の分からない事件、に反応するのを止めた方が
精神衛生上、良さそうです。
第一、訳の分からない事件、の数が多すぎて
反応仕切れない状態であります。
もちろん、そこにはマスメディアの発達という要素もあって
メディアが世界をあたかも阿鼻叫喚の地獄であるが如く
映し出している、という事情もあるのでしょうが
それらに一々反応するのは、唯心論的立場から見ても
やはり精神衛生上良くない、と思うのであります。
生きていく上での覇気を奪われてしまいそうです。

かつては、というか戦後は(戦後、も還暦を迎えて、
安倍晋三首相も言うように、そろそろ戦後レジーム
脱却の時期なのですが)永山則夫連続射殺事件、
あさま山荘事件、宮崎勤連続幼女誘拐殺人事件、
地下鉄サリン事件、サカキバラ事件……と
じっくりと腰を据えて考察すべき
時代の病を象徴するかのような事件がありましたが
現在の頻発する、訳の分からない事件、は
そういった事件とも異なる種類のものに思えるのであります。

単純に、日本社会のアノミー禍、無連帯、無規範症候群、とでも
名付けて、片付けてしまった方がよさそうです。

日本社会のアノミー防止策は、
(1)国旗、日の丸、を尊重する事。
(2)国歌、君が代、の演奏時には、起立しないまでも最低限の敬意は示す事。

以上。

死体をノコギリで切断してクローゼットの中に入れていた、とか
息子をベランダから放り投げて殺した、とか、見知らぬ男が
突然包丁でスーパーの店員を刺した、とかいう
訳の分からない事件、には、極力反応しない事にして
しばらくは、読書と小説執筆に時間を割きたいと思うのであります。
世界に対する思考停止ではないか、といった批判もあるかも
しれませんが、精神衛生上良くないので、そうしたいと思います。
メンタルヘルス的にも、きっとその方がよいと思う。

世界に目を向ければ、アメリカ合衆国は、イラクの次は
イラン、シリア、と攻撃の準備を進めているようであります。
こちらも予断を許しませんが(格言、日本はアラブのアブラがいる)
流れだけ押さえておいて、なるべく反応しないようにしたいと
思います。いかん、本当に思考停止に近づいている……。
そう言えば、世界が完全に思考停止する前に、というタイトルの
森達也さんの本がありましたな……。

戦争、デフレ、財政赤字、年金危機、リストラ、自殺、
いじめ、凶悪犯罪、人口減、ウツ病の蔓延、新感染症……etc.
世界は矛盾だらけで、ネガティブな現象に溢れていますが
読者の皆様も、何とか自分なりに上手く時代と折り合いを
つけて、サバイバルして行って下さい。

明けない夜はない。やまない雨はない。
何があっても必ず朝は来る……はずですから。


―新春に。反応しないという自己防衛法―(完)

ご臨終メディア―質問しないマスコミと一人で考えない日本人 (集英社新書)




読んでいませんけど、一応リンク↓
世界が完全に思考停止する前に