2004年2月1日日曜日

メルマガ創刊記念 百日裁判(8)窮鼠猫を噛む 2004.2.X 初出

今回の衆議院選挙宮城一区二区で
当選した今野東議員と同二区の
鎌田さゆり議員(ともに民主)の
選挙違反事件では
NTT労組の2被告人と電気連合幹部の
1被告人が逮捕されて起訴されてしまったようです。

僕は仙台高等裁判所に百日裁判を
見にきたら本物の今野東議員や
鎌田さゆり議員を見れるのかな、と
楽しみにしていたのですが
どうやら勘違いだったようです。
今回は、両議員を応援していた労組の
幹部が公職選挙法違反で逮捕されてしまったよう
なのです。

そして、いつの頃からかできた、連座制、という
法律のために、彼らが有罪となれば
両議員も連座して、失職、となるようなので
あります。

となるとやはり、この、百日裁判、は
重要なわけであります。

でも、連座制、というのは
中々よい法律だな、と思ってしまいます。
昔の地方選挙などというのは
本当にのどかなものだったらしく
有権者を集めて酒を飲ませたり
ものを食わせたり金を配ったりという事が
当たり前のように行われていたようです。
有権者の方も有権者の方で
あそこの先生の食い物は旨かった、だの
どこそこの先生が出してくれた酒は
旨かった、だの、あそこの議員先生の包む金は
少ない、だのと当たり前のように話して
いたようなのです。のどかな時代だったわけですね。

候補者の方も候補者の方で
一念発起して選挙に打って出てみたはいいが
選挙で金を使い果たして
土地と家を失くした、なんて話も
ゴロゴロあったようです。
古き良き時代があったわけです。

もしかしたら近代化途上にあってこそ
人間の全ての悦びと哀しみが
あるのかもしれません。

でも社会が完全に近代化してしまった現代では
候補者も有権者も、そんな、おおらかさ、は
もうありません。
何かに怯えて、戦々恐々、としているような気が
してしまいます。

僕は実は、国会の壇上からコップの水を
ぶちまけて、ご退場、となってしまった
松波健四郎議員の大ファンなのであります。

別にコップの水をぶちまけたからと言って
人が死ぬわけでもないのだから
たまに撒いてやった方がよいのでは
ないでしょうか。

そもそも地球上に、水、H2O、があったから
地球上に生命が誕生したわけです。

卵党総裁である僕としては
ぜひ松浪健四郎議員を幹事長に迎えたいところで
あります。
記者会見は水だらけです。
流行語大賞ばかり作って
挙句の果てに世界中で迷惑されている
大手マスコミの記者さん達には海水パンツを
履いて記者会見に臨んでもらいます。
松浪幹事長がいくらでも
水をかけてあげます。

閑話休題。
今回の宮城一区二区の百日裁判は
労組の電話作戦、というどちらかと言えば
ささいな、件で逮捕者が出るという
どうも解せない内容です。

社民の辻本議員の逮捕も
どちらかといえば、消された、という
タイミングでした。

最近も某労組の裏金作りが発覚した
というニュースがありました。

これらの背後にあるのは
労組潰し、ではないか、と
僕は見ています。
転換期を迎えた労働組合、のエッセイにも
書きましたが、現在の労働組合は
全く機能していません。

僕が以前勤めていた会社にも
組合らしきものがありましたが
典型的な、御用組合、で
親善会費、のような名目で
全社員の給料から2000円くらい
抜き取っておきながら
社員には何も還元されず
本社の幹部が飲み食いに使う、というものでした。

これがまたヤ○ザな会社で
社長以下、取締役、役員とも
全員が親族で占められるという
コテコテの同族企業でありまして
役員の名簿に一度も見たことのない人の
名前があると思ったら
それは社長の愛人だから黙っていなさい、などという
話になってしまうのでありました。

こんな会社なので脱税で社長が
逮捕されてしまったので
国税局に追徴金を払うために
僕ら社員の給料が減らされてしまったのでした。

おまけに脱税したのがバレると
入札停止になるから
取引先には黙っていなさい、などと指示されて
しまうのです。
そして僕の仕事はなくなってしまいました。
その間、御用組合、は、何もしてくれませんでした。

そんな事があったので、僕は、労働組合、というものが
あまり信用できないのであります。

それとこれまた僕が以前派遣で働いていた
某役所では、組合の書記長がメルセデス・ベンツを
乗り回している、という典型的な、労働貴族、も
見ました。
ちなみにこの役所の労働組合には
民主党の超大物議員がご挨拶にこられておりましたので
今回の宮城一区二区の選挙違反事件の背後に
もし、労組潰し、の流れがあるのならば
次は僕が以前派遣で働いていた、某役所、の
労働組合が危ないと思います。
なんと言っても書記長がメルセデス・ベンツを
乗り回す典型的な、労働貴族様、です。
叩けばいくらでもホコリが出ます。

そして今回の百日裁判の主役でもある
NTT労組ですが、NTT自体がこれまた
巨大なヤ○ザ企業でありまして
ISDN回線を守るために
外部から依頼のあったADSL回線の
開通工事を組織的に遅らせていた、という話は
以前も紹介致しました。

僕もいい感じで壊れてまいりましたが
いったいこの国は、どこまで壊れていって
しまうのでしょう。

僕の周りにもNTTに出入りしている
知人が何人かおります。
やはりNTTは大きな企業であるわけです。
僕がNTTに出入りしている知人に
ちょいと話を聞いてみたところでは
やはり、選挙期間中、NTT労組は
民主党候補への投票を呼びかけていたようです。
知人の一人は、あの人達が逮捕されたんだね、と
感慨深げに話しておりました。
身近にそういった話を聞くと
やはり、リアル、です。

ちなみにNTTでは全社員が毎朝
ラジオ体操をするようです。
若い人達は分からないかもしれませんが
僕が子供の頃は、朝6時くらいに
叩き起こされて、近所の広場などで
ラジオから流れる掛け声に合わせて
体操をさせられたものです。
これを、ラジオ体操、と言うのです。
そしてラジオ体操を終えると
近所のオジサンがラジオ体操カードに
スタンプを押してくれたのです。
これが報償システムとなっていて
子供達はスタンプが増えるのが
嬉しくて毎朝ラジオ体操に出かける、という形に
なっていました。
最近テーマパークなどで見られる
スタンプラリー、のようなものを
イメージしてもらえたらよいかと思います。
子供や主婦は、こういうものに
弱いものです。

その、ラジオ体操、というのは
どちらかというと旧社会に属するものでは
ないか、と僕は思うのです。
つまり日本人が一丸になって何かに向かう
戦争へ、或いは経済戦争へ、という
1940年体制に属するのが
ラジオ体操、ではないかと思うのです。
そして、ラジオ体操、同様、激しい労使対立、という
ものも、1940年体制に属するものではないか、と
僕は思います。
そして1940年体制は、もう完全に終わろうとしています。
でもNTTではまだ毎朝、ラジオ体操、をして
激しい労使対立、をやろうとしているわけです。

2003年死語辞典、のエッセイにも
書きましたが、もう、春闘賃上げ交渉、は
完全に死語でしょう。
日経連の奥田会長も、春闘はもう死語だ、と
発言していました。
その奥田会長の発言に対して
連合の笹森会長が、あのバカ野郎が、と
言い返したらしいなどという話もあって
中々面白くなってきたのでありますが
若い世代の人達にとっては
奥田会長も笹森会長も
勝手にケンカしててくれ、という感じでは
ないでしょうか。
多くの若い人達にとっては
既得権益層同士のケンカ、にしか見えないような
気がしてしまいます。

犬猿の仲、というよりも
トムとジェリーのようです。
ほとんど、茶番、です。
もちろん日経連の奥田会長がトムで
連合の笹森会長がジェリーであります。
トム、トムトム、ニャーゴ
ジェリー、ジェリー、ジェリー、チュウ
猫が鼠に噛み付いた
あべこべだ、猫叩き
鼠だって、生き物さ
猫だって、生き物さ
トムとジェリー
仲良くケンカしな

窮鼠猫を噛む


というわけで、メルマガ創刊が嬉しくて
あまり張り切って色んな事を
書き過ぎたのではないか、と
少々心配ではありますが
悪い夢でも見たと思って忘れてやって下さい。




-メルマガ創刊記念
 百日裁判(完)-



関連



 ADSL開通パーティーで大恥をかいた僕は、寄らば大樹の陰の時代は
 完全に終わったと思った
http://digifactory-neo.blogspot.jp/2012/09/2003.html
 数字は嘘をつかないが嘘つきが数字を作る 失業率と実失業率
http://digifactory-neo.blogspot.jp/2012/09/20036_8931.html
 数字は嘘をつかないが嘘つきが数字をつくる 視聴率と実視聴率
http://digifactory-neo.blogspot.jp/2012/09/20036_496.html
 仙台高等裁判所
http://digifactory-neo.blogspot.jp/2012/09/20036_1256.html
 煙草屋のみっちゃん
http://digifactory-neo.blogspot.jp/2012/09/20036_9764.html
 恐ろしや、川端康成
https://digifactory-neo.blogspot.com/2003/06/20036.html
 
 文系人間による数学講座(1)~(5)
http://digifactory-neo.blogspot.jp/2012/09/1-20037.html
 これから会社と個人の関係はどうなってしまうのだろう(1)~(2)
http://digifactory-neo.blogspot.jp/2012/09/120038.html
 転換期を迎えた労働組合(1)~(4)
http://digifactory-neo.blogspot.jp/2012/09/120039_7.html
 7%理論(1)~(4)
http://digifactory-neo.blogspot.jp/2012/09/12003111.html
 2003年死語辞典(1)~(8)
https://digifactory-neo.blogspot.com/2003/12/150200312003121.html