2004年2月1日日曜日

ヤバいの逆転(2)ミュータント 2004.2.X 初出

前回見てきたような、自分を通そうとすると
精神的にも経済的にも著しく不利益を被るような
社会システムにあっては、普通であること、が
最良の、サバイバル術、処世術、となります。

そうなると、ちょっとした、差異、が
イジメの対象、となってしまいます。
どこの国の学校でも、上級生による下級生に対する
ちょっとしたイジメ、はあるかと思いますが
日本の学校ほど、イジメ、が
陰湿で、悲惨なところはないのではないかと
思ってしまいます。

運動会で手を繋いでゴールさせる、という表の
徹底した平等教育の裏では
ちょっとした差異による
一生精神的に立ち直れなくなるような
陰湿で悲惨なイジメ、が行われているわけです。

平等を是とする教育政策で
逆に、イジメ、が深刻化してしまっているのではないかと
さえ思ってしまいます。

僕は海外経験のある日本人とは
コミュニケーションが比較的取りやすいのですが
それは何故だろう、とずっと不思議に思って
いたのですが、おそらく、他者性、にあるのではないかと
最近思い始めました。

海外で周りが外人だらけ、おまけに、世間様もない、という
経験をした人は、知らず知らず、他者性、を獲得している
のではないかと思ってしまうのです。

他者性のある人は、みんな一緒だよね、から
コミュニケーションをスタートするのでなく
あなたと私は、お互い尊重すべき独立した人格を持った
存在ですよね、というところから話を始めるので
日本社会では宇宙人である僕も
海外経験者とは話が通じるのだと
最近思うようになったのです。
それはきっと、他者性、なのだと思います。
宇宙人性、と言ってもよいかもしれません。

それくらい日本社会では
他者性、を持てている人が少ないわけです。
僕は他者性を持てている人に遭遇すると
まるでミュータントにでも会ったかのように
ビクッ、としてしまうのです。
あっ! 話通じる……


-ヤバいの逆転(3)一身独立して一国独立す、へ続く-
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