2004年3月1日月曜日

オリンピック(1)ナショナリズム 2004.3.1 初出

アテネオリンピックの開催国ギリシャでは
全くオリンピックが盛り上がっていないらしい、との
事です。
ギリシャはオリンピック発祥の地でもあるはずなのに
どうしたことか、と思ってしまいますが
アテネオリンピックの開催国ギリシャでは
全くオリンピックが盛り上がっていないらしい、との
事であります。

2008年の北京オリンピックは
きっと開催国中国が、異常に盛り上がるだろうと
思います。
もちろん、西洋型近代先進国家の仲間入り、の
宣言イベントとしてです。
それは、東京オリンピック、や、大阪万国博覧会、で
かつて日本中が異常に盛り上がったのと
パラレルだと思います。

ちなみにサッカーワールドカップの日韓共催時に
異常に盛り上がっている韓国の人達を
テレビで見ていた僕の知人は
うるさい人達だな、と呟いていました。

それは韓国のサッカーチームのサポーターが
うるさい、のではなく
その背後にある、異常に高揚したナショナリズム、を
うるさい、と、僕の知人は感じたのだと思います。

昔、日本が西洋に追いつき追い越せと
ナショナリズムを高揚させながら
国家の近代化に取り組んでいた時期には
オリンピックに出場する選手達は
日の丸を背負っていた、と思いますが
そういった姿は、きっと
西洋先進国の人々にとって
うるさかった、のではないかと思います。

円谷幸吉、というマラソン選手が
そういった日の丸を背負った
異常なプレッシャーの中で走り続け
最後は自殺へ追い込まれた、という
凄いエピソードも残っていますし
鬼の大松、に導かれ、東洋の魔女、とまで
恐れられた日本の女子バレーの
すさまじい練習ぶり、すさまじいシゴキぶりに
日本は女を虐待する国か、と
当時の西洋人が驚いたという話もあります。

年配の方々の中には、前畑頑張れ、などと
言われると、涙腺が緩んでしまう、という方も
多いかと思います。

でもそんな、日の丸を背負った
悲壮な決意のスポーツドラマ、を
いつの頃からか聞かなくなりました。



-オリンピック(2)精霊の王、へ続く-
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