2003年5月1日木曜日

もう男なんていらない 2003.5.X 初出

レズです。いや僕がじゃなくて。
先日テレビを観ていたら
モスクワ出身のレズデュオ、タトゥが紹介されて
いました。ヨーロッパに衝撃を与えているとの事です。
ちょっと前のコギャルのようなファッションなのですが
レズです。ネコとタチです。もう開き直ってます。

最近は女ばかりが元気で、男は若い男も中年のおじさんも
みんな元気がないとか、男の精子が減っているという報告が
世界中から集まっているとかで、どうも世界的に
男受難の時代なのかな、とも考えていたのですが
ここまできたか、という感じです。
もう男なんか必要ありません、と言われているような気が
しました。

クローン技術や体外受精など、人間の誕生や性という根本的な
部分が人為的に操作できる時代になってきているので
有史以来の男の役割とか女の役割、父権とか母性とかいうものが
見直しを迫られているように思います。
これだけ近代化が社会の隅々までいたると
もう男が女よりも優れているのは、重いものを持つ、という事だけです。

江戸時代や平安時代には当然のことながら
アメリカに留学してMBA(経営学修士)を取得し
流暢な英語を駆使して、キャリアを積んでいる、という
女性は存在しなかったはずです。
そういった女性にとっては、つまらない男と結婚する
くらいなら精子バンクで優秀な精子をもらって人工授精
した方がいい、となってしまうような気がします。
僕の周りにも、結婚はしたくないけど子供は欲しいという
女性は結構います。

さらに男女雇用機会均等法や仙台でも大きな話題であった
共学化の流れもあり、いつの間にか意識の上でも
女が女性になってしまったように思います。
もちろん男も男性に。

昔は、というか僕が子供の頃は、男らしいとか、女みたいとか
男だろうとか、女のくせにとか、男じゃないかとか、男のくせにとか
女々しいとか、男気とか、男勝りとか……まあいろんな言い方が
ありました。
ランドセルも男は黒、女は赤、男は技術科を学んで女は家庭科を学ぶ。
そういった中で自然に、俺は男だからこういう時はこうしなきゃいけないのだ
私は女だからこういう時はこうしなきゃいけないのね、と
教育というかマインドコントロールされていたように思います。

一言で言えば、かつては男性優位社会で
責任も権利も経済力もすべて男が握っていました。
女は黙ってついてくるだけ。

そういった社会がもう完全に過去のものに
なってしまって、男女とも責任も権利も経済力も
分担していくという時代になると
かつての男性優位社会で無条件に威張っていられた
男達は元気がなくなっていくのだろうと思います。
元来男は弱いもので、社会的に条件付けてあげないと
力を発揮できない存在のように思うのですが
その社会はもう男である事を必要としていません。

もう男なんていらない。