2003年6月1日日曜日

Ⅱ秘密結社の合言葉で近代社会を解釈してみる 2003.6.X 初出

・ゲセルシャフトとゲマインシャフトで
近代社会を解釈してみる

ゲセルシャフト、法律や契約によるクールな世界
ゲマインシャフト、地縁・血縁などによる暖かい共同体、と捉えて
近代社会や現代を解釈してみると
意外とすっきりとものが見えてきます。

まず、社会が近代化していく、という事は
どういうことか。
近代化していく、という事は
地縁・血縁などの暖かい共同体(ゲマインシャフト)を解体し
法律や契約によるクールな社会(ゲセルシャフト)へ
移行していく、ということなのだと思います。
それが近代社会や資本主義経済の前提になっている
ように思われます。
どうしてそれが近代社会の前提になっているのか、と
考えてみると、出身地差別や門地差別を防ぐため、と
捉えることができます。
また、地縁・血縁や身分による選別を廃して
効率的に人材を適材適所に配するため、とも。

中世においては士農工商など身分制ががっちりと
固まっていたわけで、地縁・血縁の強固な
ゲマインシャフトは機能していても
ゲセルシャフトは発達しておらず
非常に非効率で差別的な社会であったはずです。

年配の方は、お上(オカミ)という政府や行政機関の
公権力を馬鹿にした言い方をする事がありますが
それはゲマインシャフト(共同社会)で自立した
ルールを持ってやっているのに
ゲセルシャフト(利益社会)の余計なルールを押し付けてくる公権力め、と解釈する事ができます。


-秘密結社の合言葉、Ⅲ、へ続く-
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