食後の一服でエグゼグティブ弁護士に勝って自信を
回復した僕は、法廷の並ぶフロアに向かいました。
エレベータで法廷のあるフロアに出てから
僕はあたりを見回しながら
廊下を歩いてみました。
ちょっとした大学の講義室が
並んでいる、という雰囲気です。
かつての日本人は、裁判沙汰になる、と
言って刑事、民事問わず訴えられる事を
極端に恐れていたように思います。
でもやはり司法の分野においても
グローバル化する経済環境に対応するための
司法改革というものが進められていて
二十年以内に法曹(弁護士、裁判官、検察官? )を
倍増するとか、しないとかいう話も出ています。
これから日本もアメリカのような訴訟社会になるのか
と思うとウンザリしますが、時代の流れなのでしょうからしょうがないのかもしれません。
こうして裁判所に来て場慣れしておくのも
悪くないような気がします。
それに刑事事件と違って民事事件で訴えられたと
いうのは、私権の調整がつかなくなっている、と
いうだけで、犯罪者だと疑われているわけでは
ないのだし……などと考えながら法廷の並ぶ廊下を
歩いていると、傍聴者が溢れている法廷が
目に入りました。
僕はよく考えもせずに
その法廷に入ってみることにしました。
-仙台高等裁判所、其の六、へ続くー
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