2003年6月1日日曜日

仙台高等裁判所 其の二 裁判所の建物はいかめしい 2003.6.X 初出

僕はその日、仙台高等裁判所にフラリ、と
裁判を見に行ったのです。
変な奴だな、と思われるかもしれませんが
一応小説家を目指しているので
そういう事もやっておかないといけないのです。

で、仙台高等裁判所の建物の前に立った時
僕は、ずいぶんといかめしい建物だな、と思いました。
そこで人間と建物の関係について思いを馳せてしまった
のですが、やはり目的に相応しい建物というものは
あるのだな、と思いました。
東京ディズニーランドのようなところで
刑事事件の判決を言い渡されても
中々罪の自覚がおきないような気がします。
やはり裁判所の建物は無機質で無骨な感じの
建物が相応しいのかな、と思いました。

仙台高等裁判所の建物が持ついかめしい雰囲気に
圧倒されてしまった僕は、やっぱり中に入らないで
家に帰ろうかな、とちょっと怖気づいてしまいました。
でも、ここで帰ったら男じゃない、と
勇気を振り絞って建物の中に入ってみました。

こんにちは……こんにちは。
ドキドキしながら建物の中に入ってみると
警備員さんに声をかけられました。
意外とフレンドリーな雰囲気です。
ロビーには掲示板があって
その日の裁判事案と裁判が行われる法廷の
部屋番号が記されています。
裁判の傍聴は自由との事。
僕はあまりロビーをウロウロしていると
不審者と間違われて裁判にかけられるのでは
ないかと不安になってきました。
それで、B1食堂、という案内が
目に入ったので僕はそそくさと
食堂に駆け込みました。


-仙台高等裁判所、其の三、へ続くー
http://digifactory-neo.blogspot.jp/2012/09/20036_2705.html